職業訓練(求職者支援制度)

制度の概要

雇用保険を受給できない方が、職業訓練によるスキルアップを通じて早期就職を実現するために、国が支援する制度です。

  • ①「求職者支援訓練」または「公共職業訓練」を、原則無料で受講できます。
  • ②訓練期間中、また訓練修了後も、ハローワークが積極的に就職支援を行います。
  • ③一定要件を満たせば、訓練期間中、「職業訓練受講給付金」(月10万円+通所手当+寄宿手当)が支給されます。

「求職者支援訓練」:雇用保険を受給できない求職者などを対象として、民間訓練機関が厚生労働大臣の認定を受けた職業訓練を実施するもの。社会人としての基礎的能力及び短時間で習得できる技能などを習得する「基礎コース」と、就職希望職種における職務遂行のための実践的な技能などを習得する「実践コース」があります。

図. 求職者支援制度

出典:厚生労働省Webサイト
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000202037.pdf(2023年1月現在)

支援の対象となる方(=特定求職者)

下記の全ての要件を満たす「特定求職者」です。

  • ①ハローワークに求職の申し込みをしていること
  • ②雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
  • ③労働の意思と能力があること
  • ④職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと

例えば、「雇用保険に加入できなかった 」、「雇用保険の失業給付(基本手当)を受給中に再就職できないまま、支給終了した」、「雇用保険の加入期間が足りずに失業給付を受けられない」、「自営業を廃業した」、「就職が決まらないまま学校を卒業した」などの場合が該当します。

職業訓練受講給付金

給付金支給単位期間(訓練の開始日から1カ月ごとに区切った期間)ごとに10万円。ただし、日数が28日未満の給付金支給単位期間については、3,580円×日数。あわせて交通費及び寄宿する際の費用(ともに所定の額)も支給。

<要件>
  • ①収入が8万円以下、
  • ②世帯の収入が25万円以下、
  • ③世帯の金融資産が300万円以下、
  • ④現に居住する土地・建物以外に土地・建物を所有していないこと、
  • ⑤訓練の全ての実施日に訓練を受講していること(やむを得ない理由により受講しなかった実施日がある場合にあっては、8割以上)、
  • ⑥世帯の中で他に当該給付金を受給し、訓練を受講している者がいないこと、
  • ⑦過去3年以内に失業など給付などの不正受給をしていないこと

手続き

訓練の受講申し込みや「職業訓練受講給付金」の手続きは、原則として住所地を管轄するハローワークで行います。なお、主として住まいと同一都道府県内の別のハローワークで求職活動を行う方は、受講申し込みまでにそのハローワークで相談してください。
求職者支援制度に関する手続きは、「訓練受講に関する手続き」と、「職業訓練受講給付金に関する手続き」の2つの流れがあります。「職業訓練受講給付金の手続き」は、原則として1回のみ行う「事前審査」と、月ごとに行う「支給申請」に分かれています(どちらが欠けても「職業訓練受講給付金」を受給できません)。