血友病用語集

免疫寛容療法(Immune Tolerance Therapy)

免疫寛容療法(Immune Tolerance Therapy)とは

免疫寛容療法(ITT)はインヒビター産生患者さまの治療法の1つで、血友病Aでは第VIII因子または血友病Bでは第IX因子を長期間大量に投与し続けて体の反応を変化させてインヒビターをなくす治療法です。この治療法に成功すると凝固因子が体内に投与されても、体がインヒビターを産生しなくなるわけです。免疫寛容療法はインヒビターの発生後、早期に行うと成功率が高いといわれています。そしてインヒビターの量が十分低下して、第VIII因子や第IX因子が出血時に効果的に活用されるようになれば、この療法の成功と見なしてよいでしょう。

血友病のお子さんを持つご両親へ
免疫寛容療法(ITT)は一般に小児期に行われ、インヒビターが診断された後まもなく試みるべきです。免疫寛容療法は連日(あるいは隔日)行わなければならないので、欧米では、大部分のお子さんでは、乳幼児も含めて、凝固因子の投与を容易にするためポートという器具を皮下に挿入する方法が行なわれています。
投与する因子の量や期間はお子さんにより異なります。あるお子さんには免疫寛容療法を数週間だけ、あるお子さんは数か月、あるお子さんは1年あるいはそれ以上必要となります。インヒビターが消失したとしても、血液病専門医は子供が出血しているか否かにかかわらず、お子さんの体の血流中に凝固因子が残っているように週に1回か2回予防投与をすることを勧めます。免疫寛容療法には次のような欠点があります。

  • 出血。お子さんが毎日因子の投与を受けていてもなお出血は起こり得ます。出血した場合は他の止血効果のある治療を併せて行います。
  • インヒビターの増加。凝固因子の頻回の投与はより多くの抗体を体に産生させるかもしれませんし、短期的にはあなたのお子さんのインヒビター値は上昇することもあり得ます。免疫寛容療法に反応するのにかかる時間は人により異なります。免疫系が非常に刺激されるのでインヒビターの量を下げるのに何週間、何か月、何年かを要すかもしれませんし、この期間は投与量を増やしても止血効果が少ないのです。
  • ご家族と血友病治療センターは協力して免疫寛容療法が適切かどうかを決めなければなりません。血友病治療センターは、ご家族がこの治療に関わる責任とストレスを乗りこえて治療を続けることができるかどうかを決めるお手伝いをします。

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