(国内)血友病医療施設(病院)

神奈川県立こども医療センター 血液・腫瘍科

【こどもを中心としたトータルケア】 神奈川県立こども医療センターはこども専門病院のほか肢体不自由児施設、重症心身障害児施設、周産期施設を併設したこどもを中心とした総合医療・福祉施設です。当院では一般にその診療期間は成人までと限定していますが、常時35名前後の患者さんが当院で治療を受けられています。診療は当科医師・看護師を中心とし、多職種の連携のもと、ひとりひとりにあった最良の医療を提供しようと日夜努力しています。

【血友病診療へ取り組み】 血液・腫瘍科医師7名、シニアレジデント2名が外来および入院治療を担当しています。外来では診断から適切な治療選択と導入、家庭治療・自己注射導入から成人診療科への移行までの道のりを、患者さん・ご家族が健やかに歩んでいけるよう、チームで取り組んでいます。患者さんの診断・治療のみならず、ご家族やごきょうだいのサポート、学校などとの連携にも力を入れています。外科手術や歯科処置など観血的な対応が必要な場合も適切かつ迅速に対応しております。

【病院での治療(診断〜家庭治療導入まで、出血時)】 重症度に応じて適切な治療を提案します。重症例では早期からの定期補充療法を推奨しています。家庭治療が開始されるまでの期間は通院治療を行っています。注射処置は比較的時間の余裕のある午後の時間に行うことが多く、保育士やファシリティドッグなど医療者以外の力も借りながら、ご本人・ご家族の負担がなるべく少なく、苦痛が少なく治療が継続できるよう取り組んでいます。また万が一の出血の際は休日夜間を問わず対応しています。

【家庭治療の導入】 外来での治療と並行して家庭治療に向けて、製剤の溶解操作や補充が必要なタイミングなど理解しておくべきことを整理し、ご本人の治療への適応状態を見ながら家庭治療移行へのタイミングをはかっています。無理なく家庭治療が行えるように、時間をとって丁寧にご家族の手技獲得のお手伝いを行っています。あわせて入園・入所・入学など徐々に多様化していく心配事にも対応できるよう、情報提供や各所との連絡・調整・相談を行っています。

【自己注射の導入】 小学校高学年以降になり落ち着いて取り組めるようになると自己注射手技の獲得を目指します。患者さんご本人の意向を十分くみ取りながら、通院での手技獲得や短期入院での手技獲得(2〜3泊)を行っています。合わせてご自身の疾患への理解が深まるよう医療者から説明を行なっています。

【患者さん・ご家族との交流】 年に一度『家族教室』を開催し、新規血友病治療薬やup to dateな治療方針など、血友病に関わる情報を講義形式で提供しています。また外来通院時の医師・看護師との一対一の交流のみでなく複数の医療者との交流や、患者さん・ご家族同士の座談会、院外家族会の方の経験談を伺うなど、様々な企画で患者さん・ご家族・患者さん同士の交流を深められるよう取り組んでいます。私たちはみなさんがより前向きに取り組める力添えとなれるように日々考えています。

【血友病専門外来、こどもからおとなへ】 毎月第4金曜の午後に血友病患者さんを対象とした専門外来を開設しています。日々の治療状況や社会支援状況、治療に関わるご疑問やご質問により丁寧に対応すべく十分な時間をとって診察を行なっています。超音波による関節の評価や体内動態の評価も合わせて行い、包括的な支援を行なっています。患者さん自身の成長を見守りながら、ご自身が自立されご自身にとって一番ふさわしい治療選択ができるように、親と子と医療者の関係から1人の患者さんとして医療者と相談できるように手助けし、成人診療科への橋渡しができればと考えています。また遺伝相談など保因者・次世代の問題にも遺伝カウンセラーによる専門的な対応が可能です。

ご不明な点などございましたら下記のお問合わせ先までご連絡ください。
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問い合わせ先
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〒232-8555
神奈川県横浜市南区六ッ川2丁目138番地の4
神奈川県立こども医療センター 血液・腫瘍科
岩崎 史記
電話: 045-711-2351 (代表)

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