(国内)血友病医療施設(病院)

関西医科大学附属病院

【スタッフおよび診療体制】 大阪府北河内二次医療圏の基幹病院の一つである当院は、2018年に日本血栓止血学会から血友病診療連携地域中核病院の指定を受け、血友病診療の提供に力を注いでいます。当院における血友病の診療体制は、小児科・血液腫瘍内科・整形外科が中心となって展開しており、後述する血友病包括診療も実施しています。特に実質的に多数の患者さんを診療している小児科において、血友病患者さんの数はこの10年で約3倍に増加しており、小児科から成人診療科への移行(トランジット)の必要性が高まっています。

【当院における血友病包括診療の特徴】 当院では、AYA世代(15~39歳の思春期・若年成人)の血友病患者についてしっかりと連携をとる必要があると考え、数年前から小児科、血液腫瘍内科の医師、看護師に参加してもらって合同セミナーや研究会を始めました。その中で、整形外科、歯科口腔外科を含めた包括医療の必要性の議論が発生し、最終的に包括外来の実施へと発展しました。頻度としては年間3回程度、半日ですべてに対応できる体制を実施しています。血友病性関節症の発症をゼロとするための定期的かつ正確な関節評価は極めて重要であり、包括診療の最重要課題として位置づけています。また、保因者についての理解を深めるために、血友病包括診療チームで独自に「保因者について考えよう」という冊子を作成し、遺伝カウンセリングを実施している点も当院の包括診療の大きな特徴の一つです。

【今後の目標】 当院が目指す血友病診療の目的は、患者さんやご家族、保因者の方を対象に、心身の負担を減らすこと、また小児科から内科へのトランジットをスムーズに行うことです。そのためには、このプロジェクトを継続していくためのシステムのさらなる改善・構築が重要です。近隣の血友病拠点病院や地域中核病院および診療連携施設との連携や情報交換を通じて、血友病包括診療の意義を確認し続けることが、患者さんにとっての理想的な血友病医療の推進に繋がると考えています。

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問い合わせ先
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〒573-1191
大阪府枚方市新町2丁目3番1号
関西医科大学附属病院
TEL:072-804-0101(代表)

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