血友病インヒビターについて〜ポイントは早期治療

おうちで注射するメリット

1983年に血友病の家庭治療が認められたのに続いて、1999年にバイパス製剤でも家族や自分で注射することが保険で認められました。出血の量がまだ少ないうちにおくすりを注射することができるので、痛みや炎症も軽いうちに抑えられるのが大きなメリットです。
また、慣れてくると時間やこころの負担が軽減できるので、現在ではスタンダードな治療のかたちとして取り入れられつつあります。

  • 早期治療による止血で出血によるダメージを少なくし、関節への影響も抑えられます。
  • 病院の外来時間を気にせずにいつでも止血できます。
  • 病院に行くための時間や回数が減り、ご家族の負担が軽くなります。
  • 旅行やイベントに積極的に参加しやすくなります。

より早く出血を止めることが治療のカギに

血友病インヒビターでは、出血が止まりにくくなっています。
長い時間出血が続いたり何度も繰り返されると、その部分が出血しやすくなったり、関節の場合は曲がりにくくなったりしてしまいます。このような状態にならないように、血友病インヒビターの場合、出血したらできるだけ早くインヒビター製剤を注射して出血を止める「早期治療」がより重要です。

血友病インヒビターの早期治療について

目 的 出血の重症化・関節障害の慢性化の防止
家庭治療の
タイミング
出血の兆候が出たとき
注射の効果 早く投与するほど止血効果が高い

こんなときは出血しているかも

鼻出血や血尿などの目に見える出血のほかに、見た目でわかりにくい内出血にも注意が必要です。出血していなくても、痛みがある、はれている、熱を持っているなどの症状があるときには内出血を疑いましょう。とくに小さな子どもの場合は、自分の症状をうまく説明できないので、元気がなかったり泣いたりしているときにはとくに注意して様子を見てください。

※出血の種類と症状や対処方法についてはこちらの表を参照してください

おうちでの治療で気をつけること

注射をしているときに急に具合が悪くなったり、下のような症状が出る場合があります。症状が軽い場合は投与記録に記入しておきますが、ひどい症状のときには注射するのを止めて、すぐに病院や担当のお医者さんに連絡してください。

  • 熱が出る・顔がほてる・じんましん・寒気など

慣れてきてもこれだけは

おうちでの注射に慣れてきても、油断は禁物。治療の判断は担当のお医者さんにまかせてください。勝手に注射の量を変えたり、定期検診をさぼったりしてはいけません。

これだけは守りましょう

  • 決められた投与量、投与方法を守る
  • 定期的(最低1ヵ月ごと)に受診する
  • おうちでの治療について担当医の評価と指導を受ける
  • 注射の記録を毎回つけて受診のときに担当医へ見せる
  • 注射針などの医療廃棄物をきちんと処理する

参考:
血友病インヒビターといわれたら(嶋 緑倫)