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出血ゼロ制限ゼロを目指して

医療法人財団 荻窪病院 血液凝固科(東京都)


血液凝固科のご紹介と凝固異常症の診療

 2020年5月現在、全国には6738名の血友病A・Bの患者様が登録されていますが、当院の血液凝固科では、そのうちの913名(2021年2月現在)が登録され、当科は全国1割以上の患者様が受診する国内最大規模の血友病診療施設となっています。血友病A・B以外にもフォンヴィレブランド病や第VII因子欠乏症などの類縁疾患の患者様が約150名通院し、小児期から高齢期まで幅広い患者様の診療が行われております。
2018年6月には日本血栓止血学会血友病診療連携委員会より全国に配置された血友病診療連携ブロック拠点病院14病院の1つに認定され、地域内の連携を強化し、全国の施設との連携も深めながら血友病センターとして活動しています。
また、1996年の制度発足以来、HIV感染症の診療拠点病院として、地域医療に連携・貢献してまいりました。

診療体制

 血液凝固異常症とHIV感染症の専門医5名(非常勤医を含む)、専従看護師1名、専任看護師2名、臨床心理士1名、ソーシャルワーカー1名で構成されており、日常的に整形外科医、理学療法士、作業療法士、認定HIV専門薬剤師、歯科衛生士、管理栄養士、治験コーディネータ等の専門スタッフをはじめ、院内各診療科が協力しています。また全国の血友病診療拠点病院との連携協力も盛んです。

血液凝固科の沿革
1980年頃には、いち早く血友病包括医療システムを構築

 かつて、20歳まで生きられないと言われた血友病ですが、1960年代半ばにはクリオプレシピテートやPPSBという治療薬が誕生しました。それに呼応するように当院の血友病治療も始まり、慶応義塾大学病院から小児科に継続的に専門医が配属されたことから1980年ころには300名の血友病患者が通う中核施設となりました。いち早く包括医療システムを導入し、専門知識を持った看護師、歯科医、心理職からなる医療チームを作り、血友病患者会「むさしの会」と連携するなど診療体制を整え「血液科」として活動を始めました。1980年代入って発生した血液製剤によるHIV感染により医療の信頼が揺らぐ中、当院の血友病治療が一貫して継続できたのは、患者会との強い連携と包括医療体制の成果と考えられます。2017年に診療科名を「血液凝固科」と改名しました。

HIV感染症の診療

 荻窪病院は薬害被害者を中心にエイズ騒ぎの起こった時代からHIV感染者の診療に一貫して取り組み、1996年に東京都からのエイズ診療拠点病院の指定、多剤併用療法の開始などを経て、現在、薬害エイズ患者以外にも300名を越えるHIV感染者の治療にあたっています。

HIV感染者の挙児相談窓口

 1990年代の薬害被害者の「子どもが欲しい」という切なる声をきっかけに、男性感染者の精液からウイルス除去して行う体外受精を研究開始し、2000年からはHIV感染男性を夫に持つご夫婦の挙児希望に応えるプロジェクトを提供しています。挙児希望は2人の共通の意思により成り立つものですから、事前の説明、意思確認が大切で、当科はその窓口として機能しています。現在は実施施設を東京医科大学病院へ移行し、女性感染者で不妊治療を必要とする方への対応も検討しております。

血友病患者会とその活動

 当院には国内最大規模の血友病患者会「むさしの会」があります。この患者会は当科に通院する患者で構成され、 その活動も総会・サマーキャンプ・クリスマス会の他、年3~4回開催される保護者の会や理事会・全国患者会への参加・ 機関紙発行等と活発です。コロナウイルスの感染拡大のため、WEBで行われた保護者の会を除いて、この2年間は活動休止いたしましたが、サマーキャンブやクリスマス会が再開されれば、遠く東北や関西からの参加者もいる、100名を越える大きなイベントになります。血液凝固科はそれらの活動を医療の側面から支援しております。

臨床試験(治験)と臨床研究

 血友病治療研究において、国際臨床試験、国内臨床試験に数多く参加し、新しい血友病治療薬や治療方法の開発研究を行い、最新の治療法の遅滞ない導入に協力しています。第1相から第3相試験までの治験を実施しています。また、遺伝子治療の臨床試験の対応も進めています。
●現在実施中の臨床試験;治療歴のある重症血友病A患者を対象とした遺伝子組換え血液凝固第VIII因子Fc-フォンヴィレブランド因子-XTEN融合タンバク質(rFVIIIFc-VWF-XTEN:BIVV001)の長期安全性及び有効性を検討する第III相非盲検多施設共同試験など
●当院主導の多施設共同研究:抗HIV療法と服薬援助のための基礎的調査、成人血友病患者の合併症に関する縦断的研究など
●多施設共同研究:血液凝固異常症全国調査など

血友病やHIV感染症の啓発活動と社会貢献

 医療機関としての社会貢献にも取り組み、1994年に東京HIV診療ネットワーク、2005年に東京ヘモフィリアネットワークには立ち上げから参加し、現在まで活動を続けています。また、「学校の先生のための血友病勉強会」を毎年開催しているほか、関係学会や製薬企業、各地の医師会や患者会等が行う講演会への協力、WEBによるセミナーや講演会の講師を務め、希少疾患への理解が深まるよう努めています。

血友病基幹病院として、エイズ診療拠点病院として積極的に展開

 血液凝固製剤の市販後使用成績調査に多数協力して、製剤の安全性についての情報提供に協力しています。多職種が連携して、患者様に寄り添う医療を実践しています。
 1970年代から包括医療の導入など血友病医療で協力関係を築いてきた東京医科大学病院臨床検査医学科との人事交流も始まり、「血液凝固科」の名の下に、東京医科大学病院と並んで血友病診療連携ブロック拠点病院、東京都エイズ診療拠点病院として血栓止血領域とHIV感染症領域の診療・研究・臨床試験等を積極的に展開しています。

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問い合わせ先
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医療法人財団 荻窪病院 血液凝固科
医師
福武 勝幸
長尾 梓
鈴木 隆史

臨床心理士
小島 賢一(カウンセラー)

看護師
和田 育子(ナースコーディネーター)
前川 嘉世(ナースコーディネーター)
杉本 将吾

ソーシャルワーカー
谷内 智男

〒167-0035 杉並区今川3-1-24
TEL:03-3399-1101(代表)
https://www.ogikubo-hospital.or.jp/(外部サイトに移動します)

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