【血友病A治療薬】アドベイト®キット製品情報

血友病A アドベイト(R)静注用キット ペグ化遺伝子組換血液凝固第Ⅷ因子製剤 500,1000,2000

アドベイト®キットとは

アドベイト®キットは、血友病Aの患者さんにご使用いただく、遺伝子組換え型血液凝固第VIII因子製剤です。
従来の「アドベイト® 」を改良し、薬剤・注射用水・溶解デバイスを一体化したキット製剤です。

アドベイト®キットは、2007年に発売され遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤として血友病A患者さんに世界で多く使用されてきた「アドベイト®」を衛生的で簡単に製剤の溶解操作が行えるように改良し、薬剤・注射用水・溶解デバイスを一体化したキット製剤です。

「アドベイト® 」は薬剤と注射用水を溶解デバイスに接続する操作が必要でしたが、「アドベイト®キット」はそれらを一体化することで、上から押すだけ溶解できるワンアクションでの簡単な操作性を実現しました。また、バイアルのゴム栓が露出しておらず、デバイスの針に触れることもないため、これまで以上に衛生的に溶解できます。

アドベイト®キット(アドベイト®)の製造方法について

アドベイト®は、製剤の製造工程でヒトや動物由来の成分を使用しないプラズマ/アルブミンフリー製法を採用し、ウイルスや感染症に対する安全性に配慮して製造されています。

安全性について

先天性血友病Aの患者さんを対象とした臨床試験では、208例(国内15例、海外193例)中20例(9.6%)に、臨床検査値の変動を含む41件の副作用が認められ、その主なものは、頭痛(1.9%)、浮動性めまい(1.4%)、ほてり(1.0%)およびそう痒症(1.0%)でした(承認時)。また、海外市販後において、アナフィラキシー、疲労、鼻咽頭炎、抗第VIII因子抗体陽性、抗リン脂質抗体陽性、蕁麻疹、紅斑、斑状皮疹および潮紅が報告されました。

特にご注意いただきたい副作用として、アナフィラキシーがあります。いくつかの症状が同じような時期にあらわれることが一般的です。このような場合には、ただちに医師または薬剤師に相談してください。

重大な副作用 主な自覚症状
アナフィラキシー
(アナフィラキシー)
からだがだるい、ふらつき、意識の低下、考えがまとまらない、ほてり、眼と口唇のまわりのはれ、しゃがれ声、息苦しい、息切れ、動悸(どうき)、じんましん、判断力の低下

これらの症状を副作用のあらわれる部位別に並び替えると次のとおりです。

部位 自覚症状
全身 からだがだるい、ふらつき
頭部 意識の低下、考えがまとまらない
顔面 ほてり
眼と口唇のまわりのはれ
口や喉 しゃがれ声、眼と口唇のまわりのはれ
胸部 息苦しい、息切れ、動悸(どうき)
皮膚 じんましん
その他 判断力の低下

また、血液凝固第VIII因子製剤の使用中に、血液中に血液凝固第VIII因子に対する抗体(インヒビター)ができることがあります。インヒビターができると、薬の効果が弱くなります。この薬の効果が十分でないと感じられた場合には、ただちに医師に相談してください。


さらに詳しい情報として、「医薬品医療機器情報提供ホームページ【http://www.pmda.go.jp/(外部サイトに移動します)】」に添付文書情報が掲載されています。