アディノベイト®キット製品情報

血友病A アディノベイト(R)静注用キット ペグ化遺伝子組換血液凝固第Ⅷ因子製剤 500,1000,2000

アディノベイト®キットとは

アディノベイト®キットは血友病Aの患者さんにご使用いただく、遺伝子組換え血液凝固第Ⅷ因子製剤です。
アディノベイト®キットはシャイアー(当時)が発売している遺伝子組換え血液凝固第Ⅷ因子製剤「アドベイト」をもとに効果を持続させた薬剤です。2016年に発売したアディノベイト®をもとに、2018年にデバイスを改良してワンアクションで溶解できる「アディノベイト®キット」を発売いたしました。
アディノベイト®キットは、血友病Aの患者さんに血液を固める役割のあるタンパク質(血液凝固第Ⅷ因子)を補い、血が止まりにくくなる状態を改善します。

アディノベイト®キットはアドベイトよりも効果が長く続きます。 医療機関で適切な在宅自己注射教育を受けた患者さん、またはご家族の方は、アディノベイト®キットを自己注射(家庭療法)することもできます。 ただし、その場合は自己判断で使用を中止したり、投与量を変更したりしないでください。

アディノベイト®キットの製造方法について

アディノベイト®キットは製剤の製造工程でヒトや動物由来の成分を使用せず、ウイルスや感染症に対する安全性に配慮して製造されています。 アディノベイト®キットは、アドベイトにポリエチレングリコール(ペグ)という化合物を結合させることにより、血液中に長く薬がとどまり、従来のお薬に比べて効果が長く続きます。ペグを結合する技術は、作用時間を延長するといった目的で、多様な疾患の治療薬に使用されています。

安全性について

先天性血友病Aの患者さんを対象とした臨床試験では、137例中7例(5.1%)に副作用が認められました。主な副作用は頭痛3例(2.2%)でした。

このほか、特に重大な症状として、ショック、アナフィラキシーなどの副作用や、血液中に血液凝固第Ⅷ因子に対する抗体(インヒビター)が発生することがあります。以下のような場合には、ただちに医師または薬剤師にご相談ください。

重大な副作用 主な自覚症状
ショック・
アナフィラキシー
じんましん、下痢、悪心、注射部位疼痛、高ビリルビン血症、AST上昇、ALT上昇、関節痛、頭痛、浮動性めまい、眼充血、潮紅

血液凝固第Ⅷ因子製剤を使用中に、血液中に血液凝固第Ⅷ因子に対する抗体(インヒビター)ができることがあります。インヒビターができると、薬の効果が弱くなります。この薬の効果が十分でないと感じられた場合には、ただちに医師に相談してください。


さらに詳しい情報として、「医薬品医療機器情報提供ホームページ【http://www.pmda.go.jp/(外部サイトに移動します)】」に添付文書情報が掲載されています。