冊子「Friends」
【体験談】血友病のいろんな「職場・仕事」
〜けっこういます、医療・保健関係者

けっこういます、医療・保健関係者

臨床検査技
勉強中も含めて、薬品も扱ったりするけど、あまり困るようなことはなかった。採血の実習は適当に理由をつけてやりませんでしたね。教務もいやがりましたし。実は実習受入先もなかったのですが通院していた病院が引き受けてくれたので助かりました。就職に関しては、隠して就職しましたね。入ってしまえば関係ないので、後は健保組合にプライバシー保護について確認するだけですかね。自分で会社をやるようになってからは付き合いとか、営業とか、その面での苦労はあるけど、スキーやゴルフもしているし、楽しんではいますね。

医師
職場には専門職なので矛盾のない言い訳はできる。ただ痛い時でも病棟の中で杖や車椅子を使うわけにも行かず、一旦悪くしてしまうと休みもとれないので辛い。常に早めの治療を心掛けている。医学生の時は、採血練習があって、普段、自分が輸注していないところに打ってもらうのに苦労した。研修医時代は何日も家に帰れないことがあるので、常に製剤は持参し、当直室で打ったこともある。

臨床検査技師
急な出血だと休みにくいし、院内を歩くのが大変。身障も取れているし、住民税の減免もあるけど、職場に言っていないから支払い続けている。ただ膝が弱い○○さんという評判をとって以後は楽かな。なお、技師の訓練の中で相互に採血の練習もあったけど、皮膚が弱いといってあざができてもごまかしていた。

臨床心理士
プレイセラピィといって子どもと遊びながら行う心理療法があるのですが、足の具合が悪い時は動きの多い子どもと行動するのが、きついことがありました。他には困ることはありません。

水質検査技師
白衣に着替えるときに腕のアザや輸注の絆創膏を見られて何って訊かれたことはありました。職場では足が悪いってことになっています。他で困ることはありません。実は健康のこともあって、運動はじめ、確かにウエイトは減ったのですが、出血は残念ながら増えていました。ただ、階段を1段踏み外す、段差で足首をひねる程度の衝撃では製剤のお世話にならなくなりました。

保健所勤務
普段は何も困りません。でもビルの給水タンクや飲食店の調理場などは、足場が悪かったり、狭くて無理な姿勢をしたりして、検査や調査に行かなくてはならない時はちょっとつらい。

置き薬販売
自営なので、サラリーマンよりは自由が利くし、車移動なので、人に気を遣わずに休めて調整がきく。ただし長期間休むことはできない。

参考:
  • Friends「仕事に行こう」編(小島賢一)