冊子「Friends」
【体験談】血友病のいろんな「職場・仕事」
〜物作りはたのしい、製造・建築関連

物作りはたのしい、製造・建築関連

自動車車体設計・販売
会社では総務の人ぐらいしか知らない。重い自動車部品を運ぶときに関節の不調が重なると、しばらく不調が続きますが、これまではなんとかこなせました。しかし、職場には製剤は置いていませんから不安がないといえば嘘になります。

機械設計
近年はどこの会社もCAD、PCの取り扱いが必須となってきており、いつもキーボードを打つので、どうしても小手先の筋肉が疲労ぎみになり、肘の出血も多いのは確かです。自分の場合は足よりもそっち。一時は腕に血腫ができて神経を圧迫してしびれ、手術もしました。また、最近はどこの企業も余裕が無く、個人の健康に気を使ってくれる所はめずらしく、年々私の筋肉は衰退の一途をたどっています(笑)。後になってもっと体(筋肉)を鍛えておくべきであったと悔やまないよう健康管理をしたいものです。是非今度手軽に実践できるトレーニングを病院で尋ねてみたいと思っています。

工員
トラックの荷下ろし中に荷台から落ちて、捻挫してしまったけど、別に病気でなくてもありがちですよね。

今はまだ
結婚しろと同僚から言われるし、親も望んでいる。自分もしたくないわけではないが、やはり病気のことがブレーキになって、恋人を作ったり、結婚したりすることには積極的にはなれない。だから今は考えていない。(本人)

工場保守
高圧ガスやボイラー関係もあって、結構、怖いし、重い物も持つので体への負担もある。一年間で足首の出血が1〜2回なのはかえって鍛えられたせいかな。上司には言っていないが、保険を使ってもプライバシーは守られている。

建築設計
肘は悪いが、普段は全く問題ない。独立してやっているので出血してもペースを調整してやれる。困ったのは予定外の入院で抱えていた仕事ができなくなった時。取引先への信用を回復して、また受注できるようになるまでは時間がかかった。今、若ければ公務員を目指すかもしれない。

化学製品製造
私は就職後に病気が分かったんですが、会社にも病名は言ってあります。別に不自由はありませんし、一度入院したら、酒の誘いなどはかえって断りやすくなって楽になりました。具合の悪いときは断りたいですからね。

電機メーカー企画部
私は就職後に病気が分かったんですが、会社にも病名は言ってあります。別に不自由はありませんし、一度入院したら、酒の誘いなどはかえって断りやすくなって楽になりました。具合の悪いときは断りたいですからね。

化学製品製造
普段は特に苦労は無い。忙しいため普段はなかなか休めないが、年に1〜2回はまとまった休みを取れる。但し、プロジェクトが押し詰まり徹夜・土日出勤が続くと出血しやすくなる。そんな時は時間を見つけて、製剤を打つのも大変かな。

蒸留精製販売業事務
父親の会社なので事務所・工場スタッフも皆知っているし、自由も利く。恵まれていると思う。若い頃から肘は悪いけど、困ることはない。本当ならみんなと一緒にドラム缶なんか動かしたいけど、そのへんが何となく、気がひける。

家具製作
家業なので、周囲は知っている。足が痛いときはアイシングしたり、休んだりもするが、他の社員の手前、あまりわがままも言えない。木材加工したり、営業で外回りしていると足だけでなく、腰が痛くなることもあり、製剤がきくこともあるし、きかないこともある。仕事柄、仕方がないのかな。

参考:
  • Friends「仕事に行こう」編(小島賢一)