冊子「Friends」
【血友病体験談】みんなどうした?学校生活〜運動会や修学旅行

行事

高校では短期間に北海道を一周するという過酷な日程の修学旅行で、担任教師から私に辞退させて欲しい旨、連絡がありました。どう本人に言おうかと悩んでいたら、その前に自分から「保健の先生に見張られているような旅行は嫌だ」と言い出して、辞めることになりました。助かったと思いましたが、後で考えると、本当は行きたかったのではないでしょうか。(先輩母)

運動会の時にみんなと一緒にできない競技もありましたが、号令係とか、審判とか、「俺はちょっと違うぞ」って感じでやらせてもらって、目立って、ちょっと嬉しかった想い出があります。(20代本人)

自分で注射ができなかった当時の僕は、スキー教室にこっそり父親がついて来て注射をしてくれていました。でも、僕ではなく、その父親がスキーで大怪我して先に帰る羽目に。僕は元気で何事もなく帰れましたけど。(20代本人)

学校はいらないと言ってくれたんですが、当時、自己注射もさせておらず、心配だったので、近くに宿をとって修学旅行について行きました。朝にそっと宿へ行き、注射して帰ってきました。まあ、私もちょっと旅行気分で、それはそれで良かったです。(先輩母)

運動会では幼稚園から号令係、応援係専門。4年頃には自分も参加したくなったのですが、駄目でした。高学年の担任の先生が理解してくれて、騎馬戦と組み体操以外はやっと参加できるようになりました。嬉しかったです。それからはほとんどの競技に出場しました。(20代本人)

Column4
座談会:保護者の会から(3)

佳夏(小5): 修学旅行や移動教室など、宿泊の学校行事の中での輸注はどうしていました?

春香(小6、小3): つい、この間移動教室が終わりました。二日目の早朝、先生の部屋で打ったみたい。見ていた先生方には「よく自分でできるな」と驚かれたそうで、ちょっと得意気でした。行く前にトラベルガイド調べて、病院スタッフに訊いて、行く先の医療機関の病院を調べて、紹介状も念のために準備して持たせました。

タツオ(本人20代): 俺も養護の先生の部屋でやった。部屋に戻っても「また呼び出しくらっちゃった」と言ったら、皆、納得!?した。血友病仲間では,出発の朝に倍量投与して三日間しのいだ奴がいたし,「俺はいつもトイレが長い」とか宣言してトイレで注射した奴もいて、あまり親がいろいろ思い悩まなくても、自分で切り抜けるよ。親が変に気に病んでも,子どもとしては辛いし,けっこう,ほっといてもらっても平気だよ。

律男(大3): それって大事ですよね。最近まで親もいっしょに来いという学校があったと聞かされました。子供自身が注射できるようになって、製剤もうちやすく,持ち歩きやすく進歩するといいですね。

参考:
  • Friends「学校に行こう」編(小島賢一)