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血友病治療において、すでに解決されている課題は、「非インヒビター血友病患者の血中第VIII因子あるいは第IX因子活性を短期間の間100%に維持できる」ことだけです。
確かに、これによって、脳出血、消化管出血などの致死的出血や、手術へ対応することが可能となりました。また、在宅自己注射療法の導入によって出血の防止や、出血早期の止血が可能となり、若年者においては慢性関節障害の予防も進んでいます。
しかし、これらはインヒビターが発生していない患者に限られたことである上、あくまでも出血した時に止血をうながす治療、あるいは出血しにくくする治療であって、出血しなくなる治療ではありません。
したがって、血友病の患者は現在健常人と全く変わらず生活できるわけではなく、病院へ通院し続けなければなりません。
血友病は遺伝の病気であるため、いろいろな問題を抱えながら生涯を過ごすことになり、その中で様々な種類のサポートが必要となります。
病院には、いろいろな分野の専門家がたくさんいますので、主治医や看護師を通じて、問題解決の手助けをしてくれる専門家を紹介してもらいましょう。
参考:
血友病基礎講座(兵庫医科大学 日笠 聡)