ファイバ製品情報

血友病インヒビター治療剤(先天性および後天性) ファイバ 乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体 500 1000

ファイバとは

ファイバは、体内に血液凝固第VIII因子または第IX因子に対するインヒビターができている患者さんにお使いいただく製剤です。血液中に存在する血液を固める役割のあるタンパク質(複数の血液凝固因子)を補い、VIII因子および第IX因子が関与する凝固経路を迂回(バイパス)して、血がとまりにくくなっている状態を改善します。出血したときに使用いただくほか、定期的に投与をして、自然出血を防ぐこともできます。

ファイバは500単位と1000単位の二つの剤型をご用意しています。

医療機関で適切な在宅自己注射教育を受けた患者さん、またはご家族の方は、ファイバを自己注射(家庭療法)することもできます。
ただし、その場合は自己判断で使用を中止したり、投与量を変更したりしないでください。

ファイバの投与量

医師の指導に従ってください。出血時に投与する場合、通常1回の注射で体重1kgあたり50〜100単位を8〜12時間間隔で使用します。1日の最大投与量は体重1kgあたり200単位までです。定期的に使用する場合、通常1回の注射で体重1kgあたり70~100単位を1日おきに使用します。出血時に使用後、定期的な使用を開始する場合は、直近の使用から1日以上の間隔をおくことを目安としてください。

製造方法

ファイバはヒトの血液を原料とする血漿由来分画製剤です。原料となる血液についてはウイルス試験や核酸増幅検査(NAT)を実施し、合格したもののみを使用しています。また、製造工程では、ウイルス不活化を目的とした2 段階蒸気加熱処理(60℃、510〜520分、19kPa加圧及び80℃、60〜70分、37.5kPa加圧)及びウイルス除去膜によるろ過処理(ナノフィルトレーション)を施して、安全性に配慮しています。

安全性について

この薬を製造するときは、感染症の発生を防止するための安全対策を行っていますが、ヒトの血液を原料としているので、この薬を使うことによって感染症を発症する可能性を完全には排除できません。患者さんや家族の方は、病気の治療におけるこの薬の必要性とともに感染症の危険性について、十分に理解できるまで説明を受けてください。

それ以外に特にご注意いただきたい重大な副作用と、それぞれの主な自覚症状を記載しました。副作用であれば、それぞれの重大な副作用ごとに記載した主な自覚症状のうち、いくつかの症状が同じような時期にあらわれることが一般的です。このような場合には、ただちに医師または薬剤師に相談してください。

重大な副作用 主な自覚症状
ショック、
アナフィラキシー
冷や汗、めまい、意識がうすれる、考えがまとまらない、血の気がひく、息切れ、判断力の低下、からだがだるい、ふらつき、意識の低下、ほてり、眼と口唇のまわりのはれ、しゃがれ声、息苦しい、息切れ、動悸(どうき)、じんましん
DIC(ディアイシー) めまい、頭痛、鼻血、白目が黄色くなる、耳鳴り、歯ぐきの出血、息切れ、動悸、あおあざができる、紫色のあざ、皮膚が黄色くなる、尿が黄色い
血栓塞栓症
(けっせんそくせんしょう)
血を吐く、吐き気、嘔吐、胸の痛み、胸をしめつけれらる感じ、胸を強く押さえつけた感じ、激しい腹痛、腹がはる、足の激しい痛み、出血、知覚のまひ

以上の自覚症状を、副作用のあらわれる部位別に並び替えると次のとおりです。
これらの症状に気づいたら、重大な副作用の表をご覧ください。

部位 自覚症状
全身 冷や汗、からだがだるい、ふらつき
頭部 めまい、意識がうすれる、考えがまとまらない、意識の低下、頭痛
顔面 血の気がひく、ほてり、鼻血
眼のまわりのはれ、白目が黄色くなる
耳鳴り
口や喉 しゃがれ声、口唇のまわりのはれ、歯ぐきの出血、血を吐く、吐き気、嘔吐
胸部 息切れ、息苦しい、動悸、胸の痛み、胸をしめつけられる感じ、胸を強く押さえつけた感じ、吐き気
腹部 激しい腹痛、吐き気、腹がはる
皮膚 じんましん、あおあざができる、紫色のあざ、皮膚が黄色くなる
手・足 足の激しい痛み
尿 尿が黄色い
その他 判断力の低下、出血、知覚のまひ

さらに詳しい情報として、「医薬品医療機器情報提供ホームページ」(http://www.pmda.go.jp/)に添付文書情報が掲載されています。