第1回 患者会インタビュー〜ヘモフィリア友の会 全国ネットワーク(1/4)

困ったときにすぐに相談できる患者さん同士のつながりが大切。情報交換し合いながら、治療環境をよくしていきましょう。

日本には全国各地に血友病患者さんのための患者会があり、それぞれが独自に活動を行っています。しかし、各会のつながりをサポートする全国組織は、しばらく存在しない時代が続いていました。ヘモフィリア友の会全国ネットワークは、そうしたつながりを求める声に応じる形で2008年に発足しています。
同ネットワーク理事長の佐野竜介さんと理事の森戸克則さんに、設立の経緯や現在の活動とその役割、今後の展望などをうかがいました。

――― ヘモフィリア友の会全国ネットワーク設立の経緯についてお聞かせください。

佐野もともとは「全国ヘモフィリア友の会」という全国組織があったのですが、いわゆる「薬害エイズ」という悲しい出来事をきっかけに、全国組織の活動は事実上休止することになってしまいました。しかし、血友病の患者さんがいなくなるわけではありません。血友病をめぐるさまざまな問題も生じており、患者さんの声をまとめて1つの大きな力にするためにも、地域の患者会をつなぐ全国的な組織が必要であるという声は依然としてありました。

そんななか、日本血栓止血学会の血友病部会という組織が、地域の血友病患者会に声をかけて、医療者との懇談会を年1回開くようになりました。2004年のことです。その機会を利用して、地域の患者会の代表者と医療者との意見交換が重ねられました。全国の患者会の方々が集まる機会はそのときぐらいしかなかったので、とても有意義な懇談会だったのですが、会を重ねるごとに、全国組織を作ることの必要性が再認識されるようになりました。2007年には、各患者会の代表者によるメーリングリストが活用されはじめました。2008年には、C型肝炎特措法における先天性凝固異常症C型肝炎感染者に対する救済の不備に関する「意見書」を全国の患者会の連名により提出したり、衆参厚生労働委員会で行った意見陳述が国会決議につながるなど、全国的なネットワークの実効性が徐々に発揮されるようになってきました。

そうした経緯をたどり、2008年3月に「ヘモフィリア友の会全国ネットワーク」が発足しました(表1)

表1 ヘモフィリア友の会全国ネットワークの概要

名     称 一般社団法人ヘモフィリア友の会全国ネットワーク
(英文名 National Hemophilia Network of Japan)
創     立 2008年 3月
法 人 設 立 2012年12月
事務所 所在地 大阪市北区西天満6-2-14-805
設 立 目 的 血友病及び類縁疾患の患者及びその関係者に対して、各地域における血友病患者会(以下、地区会)を横断する緩やかな連絡体として、血友病者及びその関係者相互の連携強化を図る事業を行い、血友病者をとりまく諸問題に関して、よりよい方向性を形作ることに寄与すること
事     業 ・血友病者相互及び医療・福祉・教育等関係者との連絡連携に係る事業
・血友病に関連する医療情報等の収集及び提供事業
・血友病に関する一般への啓発に係る事業
・各種講演会、シンポジウム等の開催並びに機関誌、書籍等の発行
・その他当法人の目的を達成するために必要な事業
会  員  数 地域血友病患者会26団体(2014年12月現在)
ホームページ http://hemophilia-japan.org/