患者さんと
ご家族へのインタビュー
〜血友病と生きる
私たちのいろんな気持ち〜

血友病であることを言い訳にして過ごしたくない。-望月優希さん(美容師)(4/4)

結婚するときの葛藤、子供を持つ時の葛藤。

妻と結婚を決めたときは、葛藤がありました。最初は、2人の間に重い空気が流れることもありましたが、妻は血友病のことをよく調べてくれて、それこそ私が知らないことまで調べ上げ、そして最後には納得して、私と一緒になることを決めてくれました。理解してくれた妻の両親にも感謝をしています。

今、男の子が1人いますが、子供はもう1人欲しいですね。でも、女の子が生まれたらどうしようと思うと、なかなか前に進むことができません。男女の産み分けを真剣に考えたこともありますが、現時点では確実な産み分けはできませんよね。もし女の子が生まれても受け入れなくてはいけないし、その子の将来についてよく考えなければならない。答えを出すことができない状態が続いています。

理解ある仲間に支えられる毎日。
これからも、夢を持って生きていきたい。

自分も、将来をすごく悲観していた時期もありました。血友病の患者さんは、みんな不安だと思います。ただ、私の場合は、病気だったから出会えた人がたくさんいることを嬉しく思っています。病院の先生、看護師さん、同じ血友病の患者さんなどですが、それに加え、家族、いまの仕事の仲間、お客さんなど、理解を示してくれる方がたくさんいるから幸せです。もちろん、それに甘えてばかりではいけないんですけど。

同じ血友病の患者さんに言いたいのは、夢を持って生きてほしい、ということです。血友病だから、ということではなくて、血友病であろうがなかろうが、ひとりの人間として、夢を持つことが大切だと思います。病気を理由に、他人に依存して暮らすことはしたくないと思っています。今は治療法も進歩しており、皮下注射の製剤などの開発も進んでいると聞きます。それが実現すれば、注射の苦労もかなり軽減されるでしょう。もっと普通の人と変わらない生活を送ることができるようになると思います。血友病ではない人以上に頑張っていきたいと考えています。

私自身の夢は・・・自分のお店を持つことでしょうか。それが実現できたら嬉しいですね。