冊子「Friends」

【血友病体験談】自分でできる?家庭治療・自己注射〜おわりに

おわりに

製剤の進歩と同じくらい血友病患者さんの生活の質を向上させたのが、家庭治療の普及です。これによりいつも医療機関に行かなくてはならない状態から、血友病患者さん自身の手で治療が行えるようになり、自由と安心を手に入れることができました。製剤さえあれば、海外旅行もできますし、万一、出血した際にも余裕ができます。
しかし、これは同時に悩みの原因と不安の材料にもなります。子どもの腕に針を刺すなんて、血管が見えなくなったら、泣き虫の息子ができるようになるのだろうか、注射が多くて使える血管がなくなった…。自転車に乗る必要のある人は、自転車に乗れるようになるように,ほとんどの人は必要のあることはできるようになります。スランプになったら病院スタッフに相談してください。必ず乗り切れます。
凝固因子製剤の半減期が一か月になる、あるいは静脈注射でなく経口薬の凝固因子製剤ができれば、家庭治療は不要になるかもしれません。「おじいちゃんは小学生の時から注射ができたんだよ」って、孫に自慢しても信じてもらえなくなる日が来ることを期待し、本冊子が過去の苦労話集になることを祈っています。
最後に血液凝固異常症QOL調査報告書から多くを引用させていただいただけでなく、貴重なご意見を賜りました聖マリアンナ医科大学の瀧正志先生、並びに荻窪病院のソーシャルワーカー谷内智男先生のご協力に感謝いたします。

荻窪病院 血液科 カウンセラー

小島 賢一

この冊子は、患者さんの体験や話し合いを参考に作成されたものです。
多くの患者さんとご家族、医療スタッフの協力と熱意なしにはできませんでした。
この場を借りて皆様に深く感謝いたします。

参考:
Friends「自分たちでしよう」編(小島賢一)(バクスター)